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栗山長門教授が分担執筆した『快眠研究と製品開発、社会実装』が発刊されました

2022.06.21

  • 栗山長門教授が分担執筆した『快眠研究と製品開発、社会実装』が2022年6月に発刊されました。
    URL:快眠研究と製品開発、社会実装 - NTSのデジタルふろく・電子試読サイト

    【担当ページ】
    睡眠の質と骨代謝について
    【執筆要旨】
    私たちは、快眠を、日常の健康のバロメーターとみることは、医療関連の現場では多く見られる。しかし、実際には、多くの現代人が、長時間労働による短時間睡眠、交代勤務、24時間勤務に伴う夜型生活などによる不規則な生活リズムに関する様々な問題を抱えている。これまでの疫学研究や臨床研究では、長期間にわたる睡眠習慣の偏りや慢性的な睡眠障害が、脳・心循環器疾患、糖尿病といった耐糖能障害、肥満,うつ病などさまざまな疾患発症リスクを高め、結果として、生命予後を悪化させていることが明らかになってきている。
    一方、我々は、ヒトにおける短時間睡眠は、骨吸収促進を伴う皮質骨厚の減少と交感神経活動亢進を惹起する危険があることを見出した。つまり、レプチンー交感神経系を介しての皮質骨系の骨量調節のメカニズムが示され、睡眠習慣は、骨を含めての臓器連関と関係があることを報告している。
    本邦では、睡眠に関する医療や睡眠時無呼吸症候群(基準や検査法など)、および骨粗鬆症や骨質を中心とした骨代謝の理解に必要な基本的な知識を整理して紹介するとともに、それを踏まえた睡眠と骨をとりまく最新の話題、および臓器連関などを取り上げて概説する。
    【発行元】
    エヌ・ティー・エス社