学長メッセージ

2021年春に本邦初の学部を持たない単科の大学院大学として開学した静岡社会健康医学大学院大学(略称:静岡SPH *SPHは公衆衛生大学院の海外での名称であるSchool of Public Healthを意味します)は、当初修士課程のみで始動しましたが、2023年に博士課程の開講や修士課程の中に聴覚・言語コースを併設するために専任教員を6名増員して研究教育体制のさらなる強化が図られました。私も含めれば収容学生定員よりも専任教員数の方が多いわけで、極めて充実した学修研究環境にあると自負しています。さらに2024年度からは日本遺伝カウンセリング学会および日本人類遺伝学会認定の遺伝カウンセラー養成コースも開設します。
このように静岡SPHは順調な歩みを遂げて参りましたが、その背景には静岡県内外から高い関心を集め、多くの入学志願者を得たことも見逃せません。過去3年間、修士課程の受験者は常時定員の3倍以上となり、博士課程一期生も修士課程修了者も含めて志願者は定員の4倍を超えました。また約半数を占める医師をはじめ保健師、薬剤師、理学療法士などの医療専門職のみでなく製薬企業や医療情報企業あるいは新卒学士などからも入学者を迎えることができたのは望外の喜びでした。
私たちの静岡SPHはユニークな単科の社会健康医学大学院としてその歩みを止めることなくさらなる飛翔を遂げていく所存です。是非、社会健康医学を学んで専門職としての奥行きや幅を拡げたい、あるいは研究者としてのアイデンティティーを確立したいと希求される多くのみなさんの参画を願ってやみません。
Profile
1951年静岡市生まれ。京都大学医学部卒。
ミネソタ大学研究員・天理病院皮膚科部長などを経て、
1992年から群馬大学医学部皮膚科教授。
1998年から京都大学大学院医学研究科皮膚科教授。
2014年から滋賀県立成人病センター(現滋賀県立総合病院) 病院長・京都大学名誉教授。
2020年から社会健康医学大学院大学整備推進顧問。
2021年から現職。
専門は、皮膚科学/アレルギー学など。