副学長メッセージ

高齢化社会の中で、精神と身体を健やかに保つ健康寿命の延伸が命題となっています。病気の原因の解明に加え、科学的根拠に根ざした対策の提言とその効果の実証、社会全体の対策としての実装化が必要であり、何れも社会健康医学の重要なテーマです。
私は医学部で長く血栓形成・溶解機構を研究してきました。血栓形成は止血に不可欠な重要な生理機構ですが、脳梗塞や心筋梗塞等の血栓症や感染症や外傷時の多臓器障害等様々な病態に関わります。近年、その生理的な制御機構や、その破綻に伴う血栓症や異常出血の発症機構、また関連する遺伝性・環境因子の詳細がわかってきました。しかし他の多くの疾患同様、実社会への還元はまだ不十分です。
実社会への実装化には多彩な立場からの取り組みが必要です。本学は社会健康医学を学ぶ多様な背景・職種の学生を求めています。これまで培った知力を基盤に、社会健康医学の知識・手法を学び昇華させ、さらなる社会貢献に挑戦してみませんか。
Profile
1981年 浜松医科大学医学部卒
米国ノートルダム大学研究助手等を経て、
2001年から浜松医科大学医生理学(旧第2生理学)講座教授
2016年から同副学長および図書館長を兼務
2021年から同名誉教授・特命研究教授、 十全オアシスクリニック院長
専門は、生理学・血栓止血学
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