研究論文

Research Publication

高齢者では過去1年間の体重の増減が要介護認定や総死亡のリスク因子になる

2025.10.17

著者名
田原康玄、朝比奈彩、佐藤洋子
発表日
2025.10.17
論文タイトル
Association of Body Weight Changes Over 1 Year With the Incidence of Functional Disability and All-Cause Mortality in Older Adults: The Shizuoka Kokuho Database Study
研究の概要
高齢者では、体重の変化が死亡リスクを高めることが知られています。しかし、1年間という短い期間での体重の変化が、将来的に「日常生活に支障が出る状態(要介護など)」や死亡とどのように関係するのかは、はっきりしていませんでした。そこで本研究では、1年間の体重変化と、その後の生活機能の低下や死亡との関係を明らかにすることを目的としました。
65〜90歳の日本人約11万8千人を対象に、2年連続で受けた特定健診を受けられた方のデータを用いました。1年間の体重の変化を調べ、その後約7~8年間にわたって日常生活に介助が必要になる状態、死亡がどれくらい起きたかを追跡しました。
追跡期間中に、約2万8千人が要介護認定を受け、約1万7千人が亡くなりました。分析の結果、体重が「減りすぎ」ても「増えすぎ」ても要介護や死亡のリスク度が高くなることが分かりました。この傾向は、75歳未満でも75歳以上でも、もともとやせている人でも太っている人でも共通してみられました。
高齢者では、1年間で2kg以上減る、または3kg以上増えると、将来の要介護認定や死亡のリスク度が高まることが分かりました。たとえ変化が小さく見えても、意図しない体重の増減には注意が必要です。
PMID
41075823
掲載誌
Journal of the American Medical Directors Association