研究論文
Research Publication
口腔内のS.mutans細菌叢の同定は、脳血管障害の新規治療ターゲットして重要であることが明らかになりました。
2023.08.25
- 著者名
- (Ikeda S), Kuriyama N(栗山長門)ら
- 発表日
- 2023.01.27
- 論文タイトル
- Harboring Cnm-expressing Streptococcus mutans in the oral cavity relates to both deep and lobar cerebral microbleeds
- 研究の概要
- 微小脳出血は、脳血管障害や脳血管性認知症の予測因子であることが注目されている。我々は、今までに、コラーゲン結合蛋白Cnmを発現するStreptococcus mutans(S. mutans)は、脳血管の炎症を誘発し、血液脳関門を損傷し,脳出血を引き起こすことを報告してきました。今回、共同研究機関と一緒に、S. mutansを保有していた326名を検査し、Cnm陽性(n=72)とCnm陰性(n=250)のS. mutans保有患者を比較検討しました。Cnm陽性のS. mutansを保有していることは、10個を超えるCMBの存在(調整オッズ比2.20)と関連していました。今後、口腔内のCnm陽性S.mutans細菌叢の存在に留意することが、脳血管障害や脳血管性認知症の新規治療アプローチとなりうることが明らかとなりました。
- PMID
- 36708081
- 掲載誌
- European Journal of Neurology