研究論文
Research Publication
KDB研究にて、トラネキサム酸による慢性硬膜下血腫治療後の再手術のリスク低減効果が確認されました
2023.06.09
- 著者名
- 宮腰明典、中谷英仁、佐々木八十子、浦野哲盟、宮地良樹
- 発表日
- 2023.06.09
- 論文タイトル
- Administration of Tranexamic Acid After Burr Hole Craniotomy Reduced Postoperative Recurrence of Chronic Subdural Hematoma in a Japanese Regional Population
- 研究の概要
- 慢性硬膜下血腫は、頭の怪我をした後に、頭蓋骨の内側に数週間かけてゆっくり血液が貯まることで発症する、高齢者に多い疾患です。私たちは、慢性硬膜下血腫治療後の再手術を減らす可能性のある方法を探りました。この研究では、特定の薬(トラネキサム酸)が術後にどれほど有効かを調査しました。その結果、この薬を使用した人々は再手術の可能性が大幅に低下したことが明らかになりました。一方で、この薬を使ったことによる死亡リスクや血栓症(血液が固まる病気)の発症リスクは、薬を使用しなかった人々と同じでした。つまり、この薬は頭蓋骨の手術後の再手術リスクを下げる助けとなり得ることが示されました。
- 掲載誌
- Neurosurgery