研究論文

Research Publication

高齢者の大腿骨骨折後の長期生存を予測するスコア(SHiPS)を開発しました

2023.04.27

著者名
大畑絵美、中谷英仁、藤本陽、高木明
発表日
2023.03.23
論文タイトル
Use of the Shizuoka Hip Fracture Prognostic Score (SHiPS) to Predict Long-Term Mortality in Patients With Hip Fracture in Japan: A Cohort Study Using the Shizuoka Kokuho Database
研究の概要
高齢者の大腿骨骨折は一般的で、亡くなるリスクも高いです。手術前に簡単に入手できる情報を使って、早く正確に予後を予測することが臨床的に有益です。この研究では、静岡県国保データベースを用いて、大腿骨骨折後の長期死亡率を予測するモデルを開発し、検証しました。対象は、初回大腿骨骨折の65歳以上の43,529人(うち女性34,499人)。観察期間中、患者の43%が亡くなりました。性別、年齢、骨折部位、介護認定、およびいくつかの合併症が予後の予測因子として特定されました。これをもとに、静岡大腿骨骨折予後スコア(SHiPS)が開発されました。SHiPSは、骨折後5年間にわたる予後予測の性能が良好でした。手術の有無にかかわらず、SHiPSは術前情報を用いて長期死亡率を予測できることが示されました。
掲載誌
JBMR Plus