研究論文
Research Publication
一般集団における急性腎障害の発生率とリスク要因:静岡県市町国保データベースに基づく研究
2023.04.27
- 著者名
- 土手尚、中谷英仁、森潔、菅原照
- 発表日
- 2022.12.27
- 論文タイトル
- Factors associated with incidence of acute kidney injury: a Japanese regional population-based cohort study, the Shizuoka study
- 研究の概要
- 急性腎障害(AKI)は世界的に重要な問題ですが、一般人口におけるその疫学やリスク要因についての情報は乏しいです。静岡県国保データベースを用いたコホート研究で、62万人を対象に、急性腎障害の発生率とリスク要因を調査しました。その結果、急性腎障害が8044人で診断され、発生率は10万人年あたり251人でした。急性腎障害患者は年齢が高く男性が多く、ほとんどの合併症や処方薬がより一般的でした。スタチン(ハザード比0.84、95%信頼区間0.80-0.89)と運動習慣(ハザード比0.79、95%信頼区間0.75-0.83)がAKI発症の減少と関連していました。一般的な日本人における急性腎障害の発生率と関連要因が明らかになり、スタチンと運動習慣がAKIの新たな予防的な因子である可能性が示唆されました。
- PMID
- 36574108
- 掲載誌
- Clinical and Experimental Nephrology