研究論文

Research Publication

飲酒は大動脈の石灰化と関連する

2023.01.01

著者名
田原康玄ら
発表日
2022.11.08
論文タイトル
Alcohol consumption and subclinical and clinical coronary heart disease: a Mendelian randomization analysis
研究の概要
適度な飲酒は冠動脈疾患(心筋梗塞)を予防するといわれていますが、結論は得られていません。この研究では、飲酒と冠動脈疾患の強い危険因子である冠動脈石灰化との関連を調べました。通常、飲酒量はアンケートで調べますが、この研究では飲酒量と強く関連するアルコール脱水素酵素の遺伝型(体質)を代わりに用いました。滋賀県草津市民を対象とした調査データを解析した結果、お酒を飲める体質は冠動脈石灰化と関連することが分かりました。一方、冠動脈疾患の発症に対する危険度は低いことも分かりました。適度な飲酒は冠動脈疾患に対して予防的であるものの、大動脈の性質を悪化させることが分かりました。
PMID
35907253
掲載誌
European journal of preventive cardiology